もしかして核割れかも
桃をカットしたときに
「え? 種のまわりが茶色い……」
「なんだか黒っぽくてちょっと不安……」
そんなふうに、少し驚いたことはありませんか?
もしかすると「核割れ(かくわれ)」と呼ばれる自然現象が関係しているのかもしれません。
桃はとても繊細な果物です。
見た目では分からないところで、内部に変化が起きている場合もあります。
今回は、そんな「核割れ」について、安心していただけるようなポイントをご紹介します。
核割れとは
桃の中心には「核(かく)」と呼ばれる硬い種が入っています。
その種が、成長の途中で自然に割れてしまうことがあり、これを「核割れ」といいます。
急な気温差や、雨の後の晴天など、天候が大きく変わると、果肉が急に膨らみ、種の中に負荷がかかって割れてしまう…そんな自然由来の現象です。
外からは異常がなくても、切ってみると中心部に変色が見られることも。
食べても大丈夫?
核割れがあっても、果肉に異常がなければ味や香りには影響ありません。
変色がごく一部で、果肉がしっかりしていれば、そのままお召し上がりいただけることもあります。
種から外してみると、果肉はこんなふうにきれいな状態。
見た目に驚かれても、実は美味しく食べられるケースもあるんです。
とはいえ、次のような状態が見られる場合は、お召し上がりにならず、念のためご確認ください。
・強い異臭がある
・カビのような白いフワフワがある
・果肉全体が茶色っぽくなっている
これは、核割れをきっかけに中に空気や水分が入り、果肉の内部で変化が進んでしまった状態です。
こうした場合は、無理に食べずに避けていただくのが安心です。
「苦いかけら」がついていたら
種の中には「仁(じん)」と呼ばれる部分があります。
核割れによって、この仁が果肉にくっついてしまうこともあります。
この仁には、アミグダリンという苦味のある成分が含まれているため、口に入れるとピリッとした苦味を感じることがあります。
見つけた場合は、包丁でやさしく取り除いてからお召し上がりください。
自然の恵みをまるごと
桃はとても繊細な果物です。
見た目ではわからないような変化が生じることもありますが、それも自然の中で健やかに育ってきた証といえるかもしれません。
「核割れ」も、桃が一生懸命に実を結ぶ中で生まれる現象のひとつです。
私たちも、一つひとつの果実と向き合いながら、できるだけ良好な状態でお届けできるよう努めております。
こうした自然の恵みによる個性も含めて、桃を楽しんでいただけましたら嬉しく思います。